2階こもり熱型

Before 2階が暑そうな家のイラスト
After 1階も2階も涼しそうな家のイラスト
2階の暑さ 一部​​屋断熱

2階に熱がこもって寝苦しい部屋の原因と対策

夜、階段を上がった瞬間に空気の質が変わる。エアコンをつけてもなかなか下がらず、明け方に暑さで目が覚める。2階や最上階に熱がこもるのは、上へ移動した空気と、日中にたまった熱が夜まで抜けきらないことで起こります。ここでは、その仕組みと、窓の側でできる対策の考え方を整理します。

※本ページは、実際のお客様の事例ではありません。窓まわりの暑さでよくあるお悩みをもとに、一般的な原因と対策の考え方をご紹介するモデルケースです。効果や費用は、お住まいの状況により異なります。

結論から

2階が夜まで暑いのは、暖まった空気が上に集まることに加えて、日中に窓や屋根から入った熱が室内に蓄えられ、夜間に放出され続けるためです。1階を冷やしても届きにくいため、寝室などつらさの大きい部屋から窓の熱の出入りを抑える進め方が現実的です。

たとえば、こんなケース

たとえば、2階に寝室がある2階建ての住まいを思い浮かべてみてください。1階のリビングは冷房が効いていて過ごしやすいのに、階段を上がった瞬間に空気の質が変わる。寝る前にエアコンをつけても、布団に入るころになってようやく落ち着いてくる。そして明け方、暑さで目が覚めてしまう。

戸建ての2階でも、マンションの最上階でも起こります。共通しているのは、上の階であること、そして夜間に長く滞在する部屋であることです。日中に人がいない部屋ほど、気づかないうちに熱がたまっているということもあります。

これは特定のどなたかの体験ではなく、上下階のある住まいに共通して見られる傾向です。もしお心当たりがあれば、まず「どこから熱が入り、なぜ抜けないのか」を切り分けるところから考えてみてください。

こうしたケースで起こりがちなこと

上の階に熱がこもる住まいでは、夜の過ごし方そのものが変わってしまうという状態が起こりがちです。

まず、就寝の準備が変わります。寝る一時間前からエアコンをつけておく、扇風機やサーキュレーターを併用する、といった手順が習慣になっていきます。それでも寝入りばなに汗ばむ、という状態が続くことがあります。

次に、睡眠そのものに影響が出ます。夜中や明け方に暑さで目が覚める、朝起きたときに疲れが残っている。冷房を朝までつけておくべきか、途中で切るべきか。体調のことと電気代のことが同時に頭をよぎって、判断に迷うことになります。

日中の使い方も変わります。2階の子ども部屋や書斎に上がる気になれず、家族が1階に集まってしまう。部屋数はあるのに、実際に使える部屋が限られてしまう、ということも起こります。

なぜそうなるのか

理由は大きく四つあります。

一つめは、暖まった空気が上へ移動することです。空気は温度が上がると軽くなり、上へ動きます。階段や吹き抜けがあると、そこが通り道になって1階の熱も上の階へ集まっていきます。1階を冷やしても、その涼しい空気は上へ動きにくいため、2階の暑さはなかなか解消されません。

二つめは、屋根や最上階の天井から受ける熱です。屋根面は日中ずっと日射にさらされ続けます。受け取った熱は屋根裏や天井裏にこもり、日が落ちたあとも時間をかけて室内側へ放出されます。上の階が夜まで暑いのは、この放熱が続いているためです。

三つめは、熱の入り口が窓に集中していることです。夏に室内へ入る熱のうち、窓など開口部からがおよそ七割を占めるとされています。2階の窓は1階より小さいことが多く、面積は控えめでも、熱の出入り口としての役割は変わりません。

夏に室内へ入る熱は、どこから入るか

断熱性能の低い窓を持つ住宅のモデル試算

窓など開口部約73%

屋根約11%

外壁約7%

床約3%

出典:日本サッシ協会「快適な住まい情報室 REPORT #01」(2025年7月)/前提:アルミサッシと単板ガラスなど、断熱性能の低い窓を持つ住宅のモデル試算。端数処理のため合計は100%になりません。

四つめは、時間帯のずれです。日中にたまった熱が放出されるのは、夕方から夜にかけてです。寝室として使う部屋の場合、ちょうど人が滞在している時間に、蓄えられた熱が出てくることになります。つらさを感じる時間と、熱が出る時間が重なってしまうわけです。

熱中症の多くは、屋外ではなく住まいのなかで起きています

消防庁の集計では、令和7年(2025年)に熱中症で救急搬送された人のうち、発生場所が住居だった割合はおよそ38パーセントで、最も多くなっています。屋外の作業や運動だけでなく、室内で過ごしている時間にも起こりうるということです。室温が下がりにくい環境では、体に負担がかかりやすい状態が続きます。

出典:総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」(令和7年10月公表)

対策の考え方

上下階の温度差は、「1階をもっと冷やす」という方向では解決しにくい問題です。涼しい空気は上へ動かないためです。上の階そのものの熱の出入りを見直す、という順序で考えることになります。

手段はいくつかあり、それぞれ向き不向きがあります。

通風や換気は、条件がそろえば有効です。夜間の外気温が十分に下がる時期であれば、こもった空気を入れ替えることができます。一方で、熱帯夜が続く時期は外の空気自体が涼しくないため、効果が限られます。防犯や雨のことを考えると、寝ているあいだ窓を開け放しておくのが難しい、という事情もあります。

屋根や天井の断熱は、上からの熱に直接効く方法です。ただし工事の規模が大きく、屋根裏に入れる構造かどうか、外側から施工するのかによって、費用も工期も変わってきます。住まい全体の計画として考える性格の対策です。

窓の断熱は、部屋単位で進められるのが特徴です。既存の窓の内側に内窓を設置すると、あいだに空気の層ができ、窓まわりの熱の出入りを抑えることが期待できます。工期が短く、つらさの大きい寝室から先に取りかかる、という進め方ができます。

どれか一つが正解というより、住まいの状態と優先順位で選ぶことになります。暑さが睡眠に関わっている場合、寝室を先に手当てするという判断には、十分な理由があります。

内窓のヨシハシではどう考えるか

私たちは、窓の話をする前に、建物の構造から確認することを大切にしています。

内窓のヨシハシが大切にしていること

「窓で直るのか」が先に分かる
上の階の暑さは、窓だけが原因とは限りません。屋根や天井からの熱が重なっていることが多く、そのバランスは実際に見てみないと分かりません。大工歴30年、二級建築士の監修という視点で、どこにどれだけ効くのかを見極めたうえでご提案します。

つらい場所から、必要な分だけ
一度にすべてを進める必要はありません。まず寝室から、次に他の部屋へ。範囲を選べるようにしているのは、つらい場所から順に手当てしていただくためです。

窓のあとも、この家の相談先
創業1963年の吉橋工務店が母体です。屋根や天井のことも含めて、住まい全体のご相談を一社でお受けできます。窓だけを売って終わりにしない、というのが基本的な姿勢です。

窓断熱/気になる窓一枚から始められる、最も取り入れやすい進め方です。

一部屋断熱/寝室やリビングなど、つらさの大きい一部屋をまとめて見直します。

まるごと断熱/住まいのすべての窓を対象に、家全体の快適性を高めます。

「窓で直るのか、それとも屋根の話なのか」を先にお伝えできることが、私たちの役割だと考えています。

期待できる変化

窓からの熱の出入りを抑えることで、まず就寝時の体感の変化が期待できます。エアコンをつけてから部屋が落ち着くまでの時間が短くなり、寝入りばなの過ごしやすさが変わってきます。

室内に蓄えられる熱が減れば、夜中や明け方に暑さで目が覚める、という状態の軽減も見込めます。日中に使わない部屋についても、上がったときの空気の重さが和らぐことが期待できます。

冷房についても、窓からの熱の出入りが抑えられることで、効率よく働きやすい環境になることが期待できます。ただし、変化の大きさは住まいの条件によって差があります。屋根や天井の状態、部屋の広さ、窓の枚数、建物の構造。これらの組み合わせで結果は変わるため、一律の数字でお約束することはできません。

なお、断熱によって室温が安定することと、健康との関連については、国土交通省の事業などで調査が行われ、報告がなされています。ただしこれは関連が報告されているという段階であり、治療や予防の効果をお伝えするものではありません。

費用と補助制度の考え方

費用は、窓の大きさ・枚数・選ぶガラスの種類・取り付けの条件によって変わります。同じ大きさの窓でも、既存の窓枠の状態によって必要な工事は違ってきます。そのため、現地を確認したうえでのお見積りが前提になります。

寝室だけを先に、という進め方も、複数の部屋をまとめて、という進め方も選べます。どこから始めるかによって、必要な費用の考え方も変わってきます。

補助制度については、窓の断熱リフォームが国の「先進的窓リノベ2026事業」などの対象になる場合があります。東京都内であれば、これに加えて東京都の制度が関わることもあります。ただし、制度は年度によって内容が変わり、組み合わせられるかどうかも条件によります。

お住まいの自治体によっても事情は異なります。たとえば江戸川区には、窓の断熱工事そのものに対する区独自の補助金はありません。一方で、区が金融機関への融資をあっせんする制度があり、断熱性や遮熱性を高める工事は金利の優遇対象に含まれています。千葉県浦安市にお住まいの場合は、東京都の制度ではなく市の制度が関わります。

このように、使える制度はお住まいと工事内容で変わります。金額を一般論としてお伝えすることが難しいため、個別にご案内しています。

よくあるご質問

エアコンの能力が足りていないのでしょうか。

能力の問題であることもありますが、熱が入り続けている場合、機器を大きくしても運転が長引くだけ、ということが起こりえます。まず熱の出入り口を確かめてから機器を検討するほうが、順序としては筋が通ります。現在お使いの機種と部屋の広さもあわせてうかがいます。

屋根や天井の断熱工事をしないと解決しませんか。

屋根からの熱が主な原因であれば、そちらへの対策が効きます。ただし窓と屋根のどちらがどれだけ効いているかは、建物によって異なります。工事の規模も費用も違うため、現地で確認したうえで、順序をご提案しています。

寝室だけ先に対策しても効果はありますか。

滞在時間の長い部屋から手当てするのは、体感の変化を実感しやすい進め方です。ただし廊下や階段とつながっているため、扉の開け閉めによって隣接する空間の影響を受けることはあります。部屋の使い方とあわせて考えると判断しやすくなります。

サーキュレーターや換気で熱を逃がすのでは不十分ですか。

外の空気が十分に涼しい時期であれば、有効な方法です。一方で熱帯夜が続く時期は、入れ替える空気そのものが涼しくないため、効果が限られます。空気を動かす対策と、熱の出入りを抑える対策は、役割が異なると考えています。

まずは、ご自宅の状況を確かめてみませんか

2階の暑さが窓によるものか、屋根によるものか。いくつかの質問にお答えいただくことで、住まいの傾向を整理できます。

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※本ページは、実際のお客様の事例ではありません。窓まわりの暑さでよくあるお悩みをもとに、一般的な原因と対策の考え方をご紹介するモデルケースです。効果や費用は、お住まいの状況により異なります。